ホタテとエビのブイヤベース
ドール伯爵が出て行ったドアが静かに閉まり、私がアークタルス・ブラックと未だに素性の知れない軍人風の美丈夫の間に席を移す間に、早速尋問が開始された。
アークタルス・ブラックはコーネリウス・ファッジに対して特別良い感情を持ち合わせていないので、10日程前に私が受けたような温情は欠片も存在しない。交渉役に指名された瞬間、顔面から血の気を引かせた男は、それでも大臣という肩書にしがみつきながら何とか体面を保っていた。
「魔法使い保護法で認定された魔法使いの内、未成年者はホグワーツへ強制入学される点について問題となっていたが、それについての改定は?」
「されていない、いえ、おりません」
「新設校であるイングランドのリバーサイド・スクール。ホグワーツよりも更に古くから存在する、ドルイド達が作ったアイルランドの口承専門組織。また、この国が支配する海外領土にも魔法学校は複数存在する。ホグワーツに拘らず、他学校でも可能とすべきだという反対意見も見受けられた筈だが、君には届いていなかったのかな」
「いえ。閣下、それは、届いてはおりましたが、その」
「先程、ミスター・クラウチが挙げていたホグズミード村で起こった事件について、貴殿は何一つ知らないのかね?」
「お、大筋は存じて、おります」
「容疑者である彼等に対しての見解はミスター・クラウチと同様かな」
「……はい」
「何故、犯罪の容疑者とその保護者が魔法使い保護法で認定されるのか説明を願いたい。彼等と例のあの人との信奉者、例えば、ホグワーツを優秀な成績で卒業したベラトリックス・レストレンジとの違いは何か、述べたまえ」
ああ、この最後の質問は、はいと答えてもいいえと答えても詰む問題だ。
はいと答えれば今のように返され、いいえと答えれば何処がどのように違うのか徹底的に追求される。そして、もしもここで私達を擁護すれば、ならば何故、国家で保護すべき認定魔法使いを害したルビウス・ハグリッドは未だに裁判に出て来ないのに強制連行を行わないのかと繋がる。でなければ、魔法使い保護法は名前だけのお飾りで、何の価値も意味もないと証明してしまう。
そもそも、主導権をアークタルス・ブラックに握られた時点で詰んでいるといえばそうなのだが。なので、会話の主導権を取り逃がす私も口先では常に彼に勝てない。
「閣下、死喰い人は例外なく人殺しです。裁判でもそう判決が下されております」
「考え得る限り最悪の答えじゃないか、アホの答弁に鼓膜から脳が腐る前に口を挟ませて貰うよ。大臣、私とも、ルビウス・ハグリッドを半殺しにしましたが?」
「いや、君達のものは正当防衛だ」
「面白い冗談ですね。貴方は魔法大臣としてこの場に居ますが、司法の権限を持つ人間ではない。何故、裁判も行われていないのに、私達の行為が正当防衛であると公的に断言出来るのですか。貴方の見解はミスター・クラウチと同様だと告げました。今の発言は先程の言葉と矛盾しますが、この矛盾を両立させる説明をお願いします」
「いや、それはだね……何と言えばいいのか」
「その矛盾を説明出来た場合でも、未だ懸念材料はあります。もしも有罪判決が下され、私達とベラトリックス・レストレンジと何ら変わりない犯罪者となった場合の処置は検討済みですか? それとも、ウィゼンガモットに圧力を加え無罪を確約しますか?」
「イギリス魔法界は法の支配の下で動いている。私が圧力を加える事はないし、ウィゼンガモットは公正且つ公平な機関だ。検討は、有罪になった場合にのみ行う」
「対魔法手段を持たないマグルに住居侵入と過失致死を犯した犯罪者へ宣告猶予2年が妥当だとする機関を、魔法界では公正公平と仰るつもりですか」
「……どういう意味かな?」
「この子の恩人であり、連続殺人犯でもあった男が魔女に殺された事件です。今からほぼ4年前の1987年7月26日に起こり、裁判が行われたのは1990年12月4日。それすら知らないのならば、この子や私達の身辺調査も碌に行わず認定魔法使いにしたのですね」
「そんな事はない、君達が記憶喪失だという事や、ミスター・が受けていた虐待もきちんと把握している。裁判の事は、恐らく調査漏れだろう。私達とて、君達の全てを知っている訳ではないのだ」
判っていた事だが、この男は低能極まりない。思考回路の拙さ、不十分な言葉と情報収集能力が私以上だ。
与えられた情報だけをただ貪り、熟考せず思った事をそのまま口に出しているのだろう。軽率な発言が多く政治家向きではない、というか外部に接する職種全般に向いていない。そう言えば、力を取り戻したリドルが色々と仕出かした第二期の初頭に大臣だったのもこの男である。全く、今のイギリス魔法界を象徴するような人間ではないか。
ヴォルデモートも私達と同様犯罪行為に及びながらも未だ裁判にかけられていないのだから、事の大小こそあれ立場上の違いはない。
ここでエイゼルから及第点を貰うには、容疑者という点に於いて私達とベラトリックス・レストレンジに違いはない、しかしベラトリックス・レストレンジには魔法界を脅かす危険思想と破壊工作が確認され平和維持を旨とする魔法省の方針と一致しないので認定者候補に挙がらなかった、辺りの答弁が最低限必要である。
仕事としてこの場にいるのならば、感情論や主観で物事を述べてはならない、対象人物や事象によって態度や論法を変えてはならない。その程度ならば頭の悪い私にも判る。尤も、本当に脳味噌の作りが残念なので、実践出来るかと問われれば否であるが。
「しかし、殺人犯を殺したのなら目くじらを立てる必要は」
「犯罪者相手ならば私刑は許容されると仰るつもりですか、魔法界の恩赦権限を持つ方にしては随分な倫理観を持っているようですね。私達に刑罰が科せられた日には巡り巡ってメアリー・フェイガン騎士団の所業が再現されそうだ。民衆が彼等のようにならないと確約等出来ないでしょう?」
「ミスター・ニッシュ。幾ら認定魔法使いになったからといって、そのような架空の団体名を上げて私を惑わすのは」
「大臣、自分が知らない物は存在しないと口に出すのは一政治家として感心出来かねます。メアリー・フェイガン騎士団は1915年8月17日にアメリカ合衆国ジョージア州コブ郡で起きた事件の実行犯が名乗った実在の団体名です、しかし、その様子ではレオ・フランク事件もご存知ないようだ。これでは私やの死体が縛り首にされるのも時間の問題ですね」
「エイゼル、君の懸念通りメアリー・フェイガン騎士団は名前だけを変えて結成されるだろう。ホグズミード村でルビウス・ハグリッドに加勢したホグワーツ生の親族は、子供の経歴に傷が付いたとを逆恨みしている」
「ああ、矢張りそうですか。私達を擁護すると真っ先に声明を出して下さったブラック家の方々には深く感謝しております。何せ魔法省は、認定魔法使い候補がそのような脅威に晒されているにも関わらず、今日まで公式声明も出さず、書状の一通すら送って来なかった非常に慎重な方々ばかりのようなので」
アークタルス・ブラックの相手も満足に出来ないのに、そこへエイゼルの自発的な援護が入り、更にメルヴィッドが後ろに控え事の成り行きを静観している。私が彼の立場になったら全力で逃走を試みる面子と陣形と状況だが、同情はしない。
「そう寄ってたかって虐めるでない」
法案を強行採決出来る権力を持つ政治家の癖にその場凌ぎの破綻した発言ばかりする方が悪いのだ黙れ老害殺すぞと口に出来れば良いのだが、ブラック家の手前そうも行かない。捜査員の死亡が確定した時よりも酷い顔になっているだろうが、知った事か。前の世界とこの世界での被害を合算すれば殺意くらい覚えたっていいではないか。
ただ、エメリーン・バンスの裁判の時のように魔法を暴走させると高級ホテルの食器や家具が傷付くと自分に言い聞かせ、本来外に出すつもりだった殺気の大半を腹の底に沈める。口にしかけた嫌味を飲み込んで腹を下したという話は聞かないと某課の課長だって言っていたから殺気も大丈夫だと殺気塗れの思考を全力で他所に逸らす。
「儂の考えは、コーネリウスと少々違う。犯罪者であろうと容疑者であろうと、ホグワーツは門戸を開いており等しく生徒を歓迎する。ヴォルデモートもまた、ホグワーツの出身である事は、君達も知っての通りだろう」
「無論、私だけではなく皆知っていますよ。例のあの人の出身寮も、ルビウス・ハグリッドの出身寮と現在の居場所も」
「アークタルス、何故そう棘を含んだ言い方しか出来ないのか不思議でならんよ。以前にも口頭で伝えたが、ハグリッドの犯した罪は、全てが終わった後に必ず償わせると約束する。だが、今は未だ時期ではないのだ」
「以前、口頭でお伝えしましたが、私は口約束はしない主義ですので、そこまで仰るのならば署名入りの書面での提出を要求致します」
「つい今し方、ミスター・クラウチが言ったであろう。関係各所に要請を出し、必要書類にサインをさせていると」
「然様ですか」
アークタルス・ブラックとダンブルドアから殺気は感じられないが、声色はどこまでも冷たく、乾いている。そして、以前と言っているが件のアークタルス・ブラックの懺悔の原因となったのがそれなのだろうか、場所にもよるが、その現場に立ち会ってしまった不幸な一般人が居ない事を願った。よし、大分思考が逸れて殺気が萎えて来た。
未だに肉体の方はダンブルドアを殺したくて震えているが、精神が安定している以上、そちらはどうにかなるだろう。そう考えている隣で、アークタルス・ブラックがインフォメーションと宣言し、細かいリストが書かれた羊皮紙をダンブルドアの前に出現させた。その他にも、法案についての情報が記載された羊皮紙もあったが、それはこちら側に確保される。
「今現在、ウィゼンガモット法廷で扱われている裁判の一覧及び、出国禁止の措置を取られた魔法使いの一覧になります。後者の末尾には認定魔法使い3名の名前が記載されていますが、前者には動きが見られません」
「いつの世も、法執行機関の動きは鈍いものだ」
「ミスター・クラウチは代理を立ててまで関係各所に要請を出し、必要書類にサインをさせていると発言しましたが、同一省内に存在するウィゼンガモットはそこに含まれないと仰るつもりですか? 令状の発行は法執行機関でなければ出来ないのは魔法界もマグル界も変わりありません。ならば、彼は嘘を吐いた事になる。ここから魔法省まで然程距離はありません、今から彼に梟を飛ばせば、5分もせずに返信が来るので確認させていただきます」
「その必要はない、真実を話そう。ミスター・クラウチが発言した裁判に関しての一切は全て虚勢じゃ、そして、その責任は全て儂にある」
物証を突き付けられて容易に手の平を返す姿勢に、矢張りこの男を早急に殺したいと精神が振れるが何とか抑え込む。しかし出来れば、エイゼルのように笑いながら声も抑えず、この馬鹿と性悪共は纏めて死ねばいいのにと言い放ちたい。
「しかし、将来的にハグリッドを法廷に立たせるのは約束しよう」
「ダンブルドア校長。今正に、自身は不誠実であると告げたその口で契約履行の意志表示をするのが、ホグワーツの習いなのですか」
「失礼、どちら様かな」
部屋に入ってから今迄沈黙を保っていた軍人風の男性が口を開き、思わず左隣に顔を向ける。私の視線の先で、青い瞳同士から放たれる視線が交錯していた。
「申し遅れました。ミスター・の入学予定校、リバーサイド・スクール校長のファブスターです。貴方の噂は長年伺っておりますので、自己紹介は結構」
「ファブスター、ふむ、聞かぬ家名だ」
「それは当然かと。我がファブスター家は300年以上の長きに渡り、代々海兵隊隊員として国家に尽くして参りましたので」
「マグルが何故このような場所に?」
ファブスター校長と同様、ここで初めて口を開き発言したミネルバ・マクゴナガルの疑問に、コーネリウス・ファッジ以外の全員が纏う雰囲気で落第点を付ける。表情や気配には出していないが、恐らく味方であり上司でもあるダンブルドアにも呆れられているだろう。
ここに居る理由は先程彼自身が説明した通り、イングランドの新設魔法学校であるリバーサイド・スクールの校長だから、それで十分である。そして、矜持を持ち合わせた生粋の海兵隊員が魔法界の存在を知っている理由など、数える程しか存在しないではないか。
ダンブルドアがフォローに入るかと思われたが、それよりも早く、ファブスター校長が自分の学校から奪った生徒をこのような校長と副校長が君臨する学校に入学させるつもりかとコーネリウス・ファッジに問い掛けた。
「マグルの貴方は存じ上げないかもしれないが、ホグワーツは名門中の名門で」
「教師の質がこれでは話になりません、我が校の生徒が不幸になる事を見過ごせと仰るつもりですか。大臣、貴方ならば現在のダームストラングをご存知の筈だ。あの学校も名門と呼ばれているが、校長の悪評はイギリスまで届いています」
「イゴール・カルカロフのような男とダンブルドアを一緒にしないで下さい!」
「では、お若いお嬢さん。何処が違うのか説明したまえ」
冷めた言葉と共に杖を手に取ったアークタルス・ブラックが再び大量の羊皮紙を絨毯の上に投げ出し、複製で申し訳ないがと告げる。
「先だってホグワーツの理事であるミスター・スミスから理事会へ提出された教職員による不法行為の詳細資料になる。校長のダンブルドアは勿論、副校長である貴女の名前も載っているが、申し開きが可能ならば是非聞かせていただきたい」
「住居侵入に、窃盗、監視、保護責任者遺棄に殺人未遂!? 待ってくれ、いや、下さい、閣下。どういう事ですか、ダンブルドア!」
「ダンブルドアよりもブラックの言葉を信じるのですか、ファッジ大臣!」
「誰を信じる信じないの話ではない! ここに添付された魔法反応記録は間違いなく魔法省から発行された正規の物の複製だ、疑うのなら私が今すぐ確認を取る! 副校長、貴女や同僚のセブルス・スネイプはミスター・が虐待されている期間に住居侵入を繰り返しているにも関わらず、通報も保護もせず放置しているではないか!」
「それには、理由があるのです」
「虐待を受けている子供を見殺しにする行為に正当性を持った理由が存在すると!? ならばこの場で聞かせて貰おうか!」
力任せにテーブルが叩かれた所為でサーモン・フィッシュケーキが跳ね、ワインがテーブルクロスを汚す。食器が動く音で自分が冷静さを欠いていると悟ったのか、軽く咳払いして食器や料理の位置を戻した。
そこへ、アークタルス・ブラックが更なる情報を追加する。
「もう1つ、許し難い所業を見せよう。マクゴナガル副校長、貴女はこの写真の女性に見覚えがある筈だ」
感情を殺した声と共に差し出されたのは、ごく普通のカラー写真だった。30代と思われるスーツ姿の女性が鞄を抱え、横断歩道で立ち止まって腕時計を見ているだけの、何の変哲もない写真。
顔立ちに特徴はなく、美人ではないが不細工でもない。如何にも仕事が出来るという風体でもないが、立ち姿には清潔感があり印象は良い。何処かで見た覚えがあるように感じられたが、ただの既視感だろうか。
非魔法界で生活していると全身が主張しているこの女性とミネルバ・マクゴナガルに一体どんな共通点があるのだろうと内心で首を傾げる。それは、相手も一緒だったようだ。
「見覚えなどありません。彼女は一体、何処の誰ですか」
「マグルの行政機関から派遣された監査官だ。彼女の仕事は、被虐児童の環境報告」
思わず声を上げそうになるのを抑え込み、そうだ彼女だと思い出した。
ダドリー・ダーズリーを殺し、私が虐待から一時的に保護された後、無能な行政機関の判断でダーズリー家に戻されてから経過観察の為に度々家を訪れては偽の記憶を掴まされて報告していた、あの監査官。
ミネルバ・マクゴナガル、セブルス・スネイプ、エメリーン・バンスの暴挙により一度として私と顔を合わせる事なく縁が切れてしまった彼女の事を思い出したが、それを今、アークタルス・ブラックが手札として晒した理由まで予想が出来てしまい、感情の乱れが表情に出た。この殺意と恐怖を隠せる筈がないだろう。
「ああ、そうか。は本物の監査官が居た事すら」
「違います、アークタルス様。違うんです」
血の気が引くと同時に、腸が煮えくり返る。込み上げて来た吐き気を抑えながら震える声でアークタルス・ブラックの瞳を覗くと、絶望の表情を浮かべた子供の顔が映っていた。
「彼女は、この人は無事なんですか?」
「いいや」
短く、簡潔に否定したアークタルス・ブラックの言葉に後悔の念が押し寄せる。
エメリーン・バンス、あの女はもっと苦しめてから殺すべきだった。生きたまま生皮を剥ぎ、夫を、肉親を、周囲の人間達をあの女を憎悪するよう仕向け、殺させるべきだった。何故当時の私は思い付かなかったのだ。私は監査官の存在を知っていた、そして、記憶の改竄を受けた者とその周囲がどうなるかも知っていたのに。
「閣下。無事ではないとは、どういう事ですか」
「彼女は偽の記憶を植え付けられ、暴力の伴った家庭内不和のある夫婦間に被虐児童が居る環境を問題なしと報告していた。その結果、職を失った」
「それは……可哀想に」
「そして彼女は仲睦まじかった夫に離婚を申し込まれ、裁判所の適切な判断で子供の親権を失い、当の子供達からは悪魔だと罵られ、親族と友人から縁を切られた。再就職は出来ず、住む家を失い、生活保護を受ける役所の職員からは白い目で見られ、周囲の人間は被虐児童を見殺しにしようとした彼女に手を差し伸べる事は遂になく」
彼女は貧困と絶望の内に、仮住まいとも呼べない下水道の中で死んだ。死体は腐乱し、ネズミに齧られていたとまでアークタルス・ブラックが口にするが、ミネルバ・マクゴナガルは一向に口を開こうとしない。ただ、青白い顔をしてしきりにダンブルドアを見ている。
先程、魔法使い保護法を切り出したコーネリウス・ファッジを蔑んだにも関わらず、である。ジョークとしては全く面白くないので今すぐ死んで欲しい、出来れば、長い長い時間をかけて無上の苦しみを味わいながら。
もしも、その願いが叶わないのであれば、私が殺す。
「さて、ダンブルドア。偉大な大魔法使い殿。これでもこの子を、ホグワーツに入学させると仰るつもりですか」
埒が明かないミネルバ・マクゴナガルに見切りを付けたアークタルス・ブラックはそう言い、ダンブルドアはこの部屋の全員の視線を浴びる。
不信、懇望、憤怒、嫌悪、侮蔑、忌諱、殺意。様々な感情が投げ掛けられる中で、この男が出す答えなど、決まっていた。